【北海道】アイヌの風吹く白老町へ 午前中に売り切れのベーカリー、 文化に出合えるカフェを巡る旅
【白老町ベーカリー】大人気「ブーランジェリー ニシオ」・「アズキブレッド」「発酵バターのクロワッサン」だけじゃない！
北海道白老町のパンをこよなく愛す西尾圭史店主とこだわりの30～50種類近くのパンが迎えてくれるベーカリー「ブーランジェリー ニシオ」のご紹介です。
「ブーランジェリー ニシオ」店主の西尾圭史さん
「昨日車でパンを買いに行った」と自信を持って話せる人気のパンを生み出した「ブーランジェリー ニシオ」の店主は西尾圭史さんです。パン作りとの出会いは新卒で入社した障害者施設のパン製造部門でした。気が進まない業務でしたが日に日にパン作りに引き込まれて行ったといいます。東京や京都の人気ベーカリーを食べ歩いて味を研究し専門書で作り方を独学してあっという間に施設の工場を任されるようになりました。そしてコッペパンや食パンだけじゃ物足りなくなって独立を目指すようになり「ブーランジェリー ニシオ」をオープンさせたのです。
白老町の住宅街を選んだ理由
北海道中南部の白老町に2020年に開業した「ウポポイ(民族共生象徴空間)」で体験できるのはアイヌ民族の文化です。さらにここの注目度を上げたのは2022年1月の星野リゾートの「界ポロト」のオープンです。西尾さんはこうした集客がありそうなエリアが近くにありながら「ブーランジェリー ニシオ」の場所を奥さんの実家のある静かな住宅街に選びました
その理由はオープンしたいベーカリーのイメージとぴったり重なったからでした。ヨーロッパの田舎を散歩していたら「あれっ！こんな所に」と発見される、そんな素朴なローカルベーカリーショップにできるとの閃きを感じたからでした。
人気商品「アズキブレッド」「発酵バターのクロワッサン」
2013年の開店当初から口コミなどでずっと人気を集めてきたのは炊いた米を生地に練り込んだ食パン「アズキブレッド」です。原材料は西尾さんの地元の厚真町の米、北海道の小麦、十勝のあずきを使い“まるごと北海道“と呼ばれているといいます。他の人気ブレッドは発酵バターの風味とザクっとした食感に驚かされるクロワッサンです。普通のクロワッサンとの差別化に成功した生地は西尾さんが生み出した4つ折り2回の16層の厚みにあります。
西尾圭史さんのこだわりパン
土日も午前中「ブーランジェリー ニシオ」はオープンします。午後に来た人は売り切れのウィンドウに驚愕してしまう。そんな人気の理由がいくつかの看板商品にあることは間違いありません。しかし西尾さんが施設の工場時代からこだわってきたパンがあります。高齢の人達にも喜ばれるイースト菌を使わないハード系バゲットです。時間をかけて試行錯誤でチャレンジしました。原材料には風味豊かなフランス産の粉もブレンドしました。酵母を使わずに冷蔵庫でじっくり熟成させ発酵させていく手法で噛めば噛むほど香ばしい風味に仕上がりました。自転車で来た地元のおじいちゃんがこのパンを買って帰ることは西尾さんの職人魂にエネルギーを注入してくれています。
給食用の食パンで地域に貢献
地元の小学校の子供たちは給食で「ブーランジェリー ニシオ」の美味しい食パンを食べることが出来ます。卵アレルギーの子どもたちも同じ美味しさを味わえる卵不使用の食パンです。西尾さんは温かい地域貢献の気持ちでこのパンを作り納品しています。
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